「ネコポスの廃止が撤回?」
「どんな背景や経緯があったの?」
「メルカリユーザーはどうすればいい?」
2023年10月、ヤマト運輸はネコポスのサービスを廃止することを発表し、多くのメルカリユーザーの間で不安の声が広がりました。しかし廃止は撤回され、ネコポスは2025年4月現在は問題なく利用できます。
ネコポスは、メルカリユーザーにとって小さな荷物を手軽に送れる、非常に便利な配送手段です。そのため、万が一使えなくなった場合は取引をスムーズに続けるために、代わりのサービスを探さなければなりません。
不測の事態が起こったとしても臨機応変に対応できるよう、代替サービスについて把握しておきましょう。
本記事では4,000名を超える物販スクールを運営する物販ONEⓇ代表のかずが、メルカリにおけるネコポスについて以下の内容を解説します。
- メルカリのネコポス廃止から撤回までの流れを5STEPで解説
- ネコポスの代替サービスとして登場したクロネコゆうパケットの特徴3つ
- ネコポス廃止によるメルカリユーザーへの影響について
- ネコポスなどの小型荷物の専用箱について
ぜひ最後までお読みください!

メルカリのネコポス廃止から撤回までの経緯

ネコポスが廃止から撤回に至った経緯を解説します。
- 2024年問題に直面
- ライバル企業の日本郵便とヤマト運輸が協業
- ネコポスが廃止
- 代替サービス「クロネコゆうパケット」スタート
- ネコポスの復活
順を追って見ていきましょう。
1.2024年問題に直面
コロナ禍以降、ECサービスの利用者が劇的に増加し、それに伴ってネコポスの出荷量も急増しました。依頼数の増加はネコポスに限らず、運送業界全体の課題となり、これが「2024年問題」と呼ばれるようになりました。
2024年問題とは
働き方改革関連法の施行に伴い、2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の960時間上限規制と改正改善基準告示が適用。労働時間が短くなることで輸送能力が不足すると考えられていた。
ヤマト運輸も例外ではなく、2024年問題により深刻なドライバー不足の危機に陥ります。
2.ライバル企業の日本郵便とヤマト運輸が協業
ヤマト運輸がドライバー不足という深刻な課題を抱えていました。一方で、ライバル企業の日本郵便は荷物量が減少していたものの、全国に広がる強力な配送体制を維持していました。
そんな中、かつてはライバル関係にあった両社が、お互いの利害が一致したことから協業に踏み切ります。
ヤマト運輸は利幅が少ない配達を郵便局に委託することで経費の圧縮が見込めたため、両社にとって利益となる協業体制が実現しました。
3.ネコポスが廃止
物流の過負荷問題や労働時間規制の影響により、ネコポスは廃止される流れとなります。そして2023年10月、ネコポスが廃止されました。
ただし、ヤマト運輸と契約のある個人間取引サイト(フリマアプリやオークション)から発送する個人は、引き続き「ネコポス」を利用できたため、メルカリユーザーにとって直接的な影響はありませんでした。
つまり、メルカリユーザーはこれまでどおりネコポスを利用でき、滞りなく物販を続けられたのです。
4.代替サービス「クロネコゆうパケット」スタート
法人向けのネコポスが順次廃止され、その代わりに登場したのが「クロネコゆうパケット」です。
- ヤマト運輸が預かった荷物を日本郵便に差し出し、日本郵便の配送網を活用して荷物を届けるサービス
- 2023年10月1日から法人の利用がスタートし、2025年2月1日から全国で利用可能
クロネコゆうパケットは、ドライバー不足によって配送が間に合わないヤマト運輸の荷物を、日本郵便の配達網を活用して届ける仕組みです。
この取り組みは、ヤマト運輸・日本郵便の両社に加え利用者にとってもメリットがあり、「三方よし」の画期的なサービスとして期待されていました。
5.ネコポスの復活
2025年1月、ヤマト運輸は日本郵政グループとの協業による「クロネコゆうパケット」の全国販売を開始するとともに、自社による「ネコポス」の提供も継続することを発表しました。
ネコポスが復活した理由は、代わりのサービスとなる「クロネコゆうパケット」では、配達スピードに対応しきれなかったことです。

実際に「ネコポス」は、全国の広範囲にわたり1〜2日でスピーディな配達が実現できていました!
ヤマト運輸は「早く商品を届けたい」という利用者のニーズに応えるため、ネコポスの継続提供という対応を選びました。
ネコポスの代替サービスとして登場したクロネコゆうパケットの特徴3つ

クロネコゆうパケットがどのようなサービスなのか、3つの特徴を解説します。
- メルカリでは使えない
- ヤマトが受け取り郵便で届ける
- ネコポスより+1日かかる
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
1.メルカリでは使えない
ネコポスの代替サービスとしてクロネコゆうパケットが登場したものの、メルカリには対応していないため、メルカリユーザーは利用できません。実際に、メルカリユーザーの中には「ネコポスの代わりにどのサービスを使えばいいのか?」と混乱を招いてしまう結果となりました。

配送料金が変わるために利益計算の見直しが必要になったことも、大きな影響でしたね…!
しかし、結果的にメルカリユーザーはネコポスを以前どおり使えたため、これまでどおりのビジネスを継続できています。
2.ヤマトが受け取り郵便で届ける
クロネコゆうパケットのサービスはヤマト運輪が預かった荷物を、日本郵便の配送網を活用して荷物を届けます。両社の長所を最大限に生かしたサービス提供が、クロネコゆうパケットの大きな特徴です。
| ヤマト運輪の強み | ・集荷や出荷が得意 ・ラベル発行、追跡、発送受付などがスムーズ |
| 日本郵便の強み | ・郵便局ネットワークと配達員が全国に常駐している ・山間部や離島、住宅密集地なども配達が可能 |
元々はライバルだった2社が手を取り合い、2024年問題に立ち向かう形になりました。
3.ネコポスより+1日かかる
クロネコゆうパケットの配送日数は、以下の理由からネコポスよりもプラス1日多くかかります。
- 集荷後、日本郵便に中継することで時間がかかる
- 土日の配達に対応していないエリアがある
- 日本郵便の郵送網では通常、翌日配達を行なっていない など
どうしても日数が余分にかかってしまうため、ネコポスの翌日配送に慣れてしまっていたユーザーは不満を感じる人も一定数いるでしょう。
ネコポス廃止によるメルカリユーザーへの影響について

ネコポスは2023年10月より廃止された一方で、メルカリユーザーはその期間も引き続きサービスを利用できました。代替サービス「クロネコゆうパケット」が、メルカリでは対応していなかったことを受けて、ヤマト運輸が特別な措置をとったためです。
万が一、ネコポスのサービスが完全に廃止されたとしても、他のサービスを利用すればこれまでどおりの配送を持続できるので、心配する必要はありません。
メルカリユーザーがネコポス以外に使える代替サービス3選
今回は結果的にネコポスを継続して使えたものの、今後似たような状況が起こる可能性はわずかながらでも考えられます。そこで、仮にネコポスが使えなくなった場合でも使える代替サービスを3つ紹介します。
- ゆうパケットポストmini
- ゆうパケットポスト
- クリックポスト
ネコポスとサービス内容を比較して見てみましょう。
1.ゆうパケットポストmini
| ゆうパケットポストmini (ゆうゆうメルカリ便) | ネコポス (らくらくメルカリ便) | |
|---|---|---|
| 送料(税込) | ・全国一律160円 | ・全国一律210円 |
| サイズ | ・21×17cm ・郵便ポストに投函可能なもの | ・A4サイズまで |
| 厚み | ・3cmまで | ・3cm以内 |
| 重さ | ・2kg以内 | ・1kg以内 |
| 匿名配送 | ・あり | ・なし |
| 追跡保証 | ・あり | ・あり |
ゆうパケットポストミニはCDやアクセサリー類など小さくて細かいものを送るときに適した配送方法です。ネコポスより若干大きい物を送れるものの、匿名配送に対応していないため、セキュリティ面で不安を感じる人がいるかもしれません。
2.ゆうパケットポスト
| ゆうパケットポスト (ゆうゆうメルカリ便) | ネコポス (らくらくメルカリ便) | |
|---|---|---|
| 送料(税込) | ・全国一律215円 | ・全国一律210円 |
| サイズ | ・3辺合計60cm以内、長辺34cm以内 ・郵便ポストに投函できるもの ・最小は縦14×横9cm ・円筒なら長さ14cm以上、直径3cm以上 | ・A4サイズまで |
| 厚み | ・3cmまで | ・3cm以内 |
| 重さ | ・2kg以内 | ・1kg以内 |
| 匿名配送 | ・あり | ・なし |
| 追跡保証 | ・あり | ・あり |
ゆうパケットには専用箱と発送用シールの2種類の配送方法があり、後者のほうが単価が安く幅広いサイズに対応しています。発送用シールは1枚当たり計220円となり、ネコポスよりもシール代として5円だけコストアップします。
3.クリックポスト
| クリックポスト | ネコポス (らくらくメルカリ便) | |
|---|---|---|
| 送料(税込) | ・全国一律185円 | ・全国一律210円 |
| サイズ | ・長辺14~34cm×幅9~25cm ・A4サイズ以内 | ・A4サイズまで |
| 厚み | ・3cm以内 | ・3cm以内 |
| 重さ | ・1kg以内 | ・1kg以内 |
| 匿名配送 | ・なし | ・なし |
| 追跡保証 | ・あり | ・あり |
クリックポストは自宅で簡単に運賃支払手続きとあて名ラベル作成ができ、全国一律運賃で荷物を送れるサービスです。利用の際は事前登録が必要なため、Yahoo! JAPAN IDやAmazonアカウントを使用してクリックポストの利用登録を行いましょう。
匿名配送には対応していないため、匿名配送や補償を重視する場合はメルカリ便の利用を検討してみてください。
参考:メルカリのクリックポスト丸わかりガイド|メルカリ
参考:クリックポスト|日本郵便
ネコポスなどの小型荷物の専用箱について

小型郵便の専用箱の種類はサービスによって異なるため、利用する際は準備が必要です。ここでは、以下4つの専用箱ついて解説します。
- ネコポスの専用箱
- ゆうパケットポストミニの専用箱
- ゆうパケットポストの専用箱
- クリックポストの専用箱
それぞれ見ていきましょう。
ネコポスの専用箱
ネコポスは専用の箱は無いため、自分で準備しなければなりません。ネコポスで利用できる箱のサイズは、以下のとおりです。
| 専用資材 | ・なし |
| サイズ | ・最大:縦 31.2cm × 横 22.8cm × 厚さ 3cm ・最小:縦 23cm × 横11.5cm |
メルカリは、ネコポスのみ厚さ最大3cmまでの発送に特別対応しています。
厚みが2.5cm未満の商品なら「ネコハコ」からも推奨資材を購入できるのでぜひ活用してください。
参考:ネコポス|ヤマト郵便
参考:ネコハコ|ヤマト郵便
ゆうパケットポストミニの専用箱

ゆうパケットポストminiには、郵便局やコンビニで買える専用封筒があります。
| 専用資材 | ・封筒1枚20円 |
| サイズ | ・長辺21cm×横17cmx厚み3cm ・かつ、郵便ポストに投函可能なもの |
専用封筒にはマチがないので、厚みのある商品を入れる際は破れないよう注意しましょう。
ゆうパケットポストの専用箱

ゆうパケットポストは、手持ちの梱包資材に貼り付けて利用する「ゆうパケットポスト発送用シール」や発送用シールが貼付済みの梱包材「ゆうパケットポスト専用箱」があります。
| 専用資材 | ・専用箱65円 ・発送シール20枚100円 |
| サイズ | ・箱:縦32.7cm×横22.8cm×厚さ3cm ・シール:3辺合計60cm以内、長辺34cm以内 |
専用箱は、郵便局・コンビニ・メルカリストア等で購入可能です。
クリックポストの専用箱

| 専用資材 | ・なし |
| サイズ | ・長辺14~34cm×幅9~25cm ・A4サイズ以内 |
クリックポストの専用箱はありません。利用の際は事前に利用者情報の登録をし、自宅で宛名ラベルを印刷し荷物に貼付けて投函しましょう。
ネットで手続き・支払いを済ませ、ポスト投函すれば配送手続きが完了します。
参考:クリックポスト|日本郵便
ネコポスの廃止に関係なくメルカリユーザーは引き続き利用可能!

ネコポスの廃止は撤回されたものの、メルカリユーザーは依然と同様にビジネスを継続できています。たとえ将来的にネコポスが本当に廃止されたとしても、代替となるサービスは存在するため、安心して事業に取り組みましょう。
とはいえ、今後メルカリユーザーも含めてネコポスが使えなくなる可能性は、決してゼロではありません。
今後、予測できない事態が起こったとしても柔軟に対応できるように、日ごろからさまざまな知識を蓄えてシミュレーションしておくことをおすすめします。
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物販ONE講師の木村ゆうこです!
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